『犬神家の一族』くりあ

念のため申しておきますが、DS用ソフトです。原作は言わずと知れた横溝正史氏の超有名小説…ですが、私は読んだことがありません。2006年の映画版はテレビで観ました。1976年の映画版は少しだけ観たような。
原作について文句なしなのは、今なお続く人気からも窺い知れるところでありまして。歪曲した愛憎と血縁の織り成すサスペンスの重厚さはかなり伝わってきました、DSを通して受け止めるには重た過ぎるのではないかと思うほどに。映画では省略されていたとおぼしき描写も入っていたので、DS版のシナリオはより原作に近いのだと思うのですけど、もしかしたら映画くらいのほうが良かったのかもねぇーなんて。原作読まないとなんともなー、買ってみようかなー。


映画のまとめ方が素晴らしかったのだろうという話はまたにしまして。DS版のテキストは基本的に登場人物のセリフで進行。セリフからときどき取得できる「重要語」を特定のタイミングで使用して、その後の行動を決めたり、登場人物からより良い情報を引き出したり…というのがこのゲームの主な攻略部分でしょうか。カードを使って事件を解決する『三年B組金八先生』(PS2)のシステムに似ています。どのタイミングでどのセリフ(カード)を使うか、2周目以降に未解禁要素に踏み込むには…?などを考えるところも『金八』同様の緊張感と楽しみがあるんじゃないかと思いました。

ドロドロの人間関係にグッタリしながらエンディングを見て、そこまでのプレイ時間を確認すると…4時間23分。えぇ、そんな短かったっけ?!途中1回だけリセットしたのでスキップした部分があるので実質5時間前後だと思いますが…5時間前後でこれだけグッタリできるゲームソフトはなかなか無いです、「時間対効果」という観点でかなり高パフォーマンスじゃないでしょうか。オススメです、オススメ。『八つ墓村』が安く売ってたら教えてください。